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getmntent - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 説明
  3. 返り値
  4. ファイル
  5. 準拠
  6. 注意
  7. 関連項目

名前

getmntent, setmntent, addmntent, endmntent, hasmntopt, getmntent_r - ファイルシステム記述ファイルのエントリを取得する

#include <stdio.h>#include <mntent.h>

FILE *setmntent(const char *filename, const char *type);
struct mntent *getmntent(FILE *fp);
int addmntent(FILE *fp, const struct mntent *mnt);
int endmntent(FILE *fp);
char *hasmntopt(const struct mntent *mnt, const char *opt);
/* GNU による拡張 */ #define _GNU_SOURCE /* か _SVID_SOURCE か _BSD_SOURCE */ #include <mntent.h>
struct mntent *getmntent_r(FILE *fp, struct mntent *mntbuf, char *buf, int buflen);

説明

これらのルーチンは、ファイルシステムを記述したファイル /etc/fstab と、マウントされているファイルシステムを記述したファイル /etc/mtab にアクセスするために用いられる。

setmntent ()関数は、ファイルシステムの記述ファイル fp をオープンして、 そのファイルポインタを返す。このファイルポインタは getmntent ()によって用いられる。引き数 type は要求するアクセス形式で、   fopen (3) の mode 引き数と同じ値を取ることができる。

getmntent ()関数はファイルシステムの記述ファイル fp から新しい行を読 み込み、行をフィールドに分割した内容を収めた構造体へのポインタを返す。 ポインタはメモリの静的な領域を指しており、この領域は getmntent () を次に呼び出したときに上書きされてしまう。

addmntent ()関数は mntent 構造体 mnt の内容を、オープンされているファイル fp の最後に追加する。

endmntent ()関数はファイルシステムの記述ファイル fp を閉じる。

hasmntopt ()関数は mntent 構造体 mntmnt_opts フィールド (下記 参照) をスキャンし、 opt に一致する部分文字列があるかを調べる。 有効なマウントオプションについては <mntent.h> と   mount (8) を参照のこと。

リエントラントな関数 getmntent_r () は getmntent () と同じだが、 ユーザが用意した * mntbuf に mount 構造体を格納し、その構造体の各エントリが指し示す文字列を ユーザが用意した大きさ buflen の配列 buf に書き込む。

mntent 構造体は <mntent.h> で以下のように定義されている。

struct mntent {
	char 	*mnt_fsname;		/* name of mounted file system */
	char	*mnt_dir;		/* file system path prefix */
	char	*mnt_type;		/* mount type (see mntent.h) */
	char	*mnt_opts;		/* mount options (see mntent.h) */
	int	mnt_freq;		/* dump frequency in days */
	int	mnt_passno;		/* pass number on parallel fsck */
};


mtab や fstab ファイルでは、各フィールドは空白で区切られているので、 スペース、タブ、改行、バックスラッシュの 4文字をこれらのファイルで 使いたい場合で、かつ mntent 構造体の 4つの文字列メンバーの いずれかに対応するフィールド内で使いたい場合には、 8進のエスケープ表記を使って表現する: スペース (\040), タブ (\011), 改行 (\012), バックスラッシュ (\134)。 addmntent () と getmntent () は、文字列表現から エスケープ表現への変換、およびその逆を行う。

返り値

getmntent () と getmntent_r () は mntent 構造体へのポインタを返す。 失敗した場合は NULL を返す。

endmntent () 関数はつねに 1 を返す。

hasmntopt () 関数は、マッチした場合は部分文字列へのアドレスを返し、 マッチしなければ NULL を返す。

ファイル

/etc/fstab          ファイルシステム記述ファイル
/etc/mtab           マウントされたファイルシステムの記述ファイル

準拠

リエントラントでない関数は SunOS 4.1.3 由来のものである。 getmntent_r ()関数は HPUX 10 で導入されたが、このバージョンでは int を返す。 上記に示したプロトタイプは glibc 独自のものである。 LSB では、関数 endhostent (), sethostent (), setmntent ()は非推奨である。

注意

System V にも getmntent () 関数はあるが、 呼び出し手順が異なり、返される構造体も異なる。 System V では /etc/mnttab が用いられる。 4.4BSD と Digital Unix には getmntinfo () があるが、 システムコール getfsstat () のラッパー関数である。

関連項目