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tkill - システムコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. エラー
  6. 準拠
  7. バージョン
  8. 関連項目

名前

tkill, tgkill - 個々のプロセスにシグナルを送る

書式

#include <sys/types.h>

#include <linux/unistd.h>

#include <errno.h>

"_syscall2(int, tkill, int, tid, int, sig)"
          /* Using syscall(2) may be preferable; see intro(2) */

int tkill(int tid, int sig);

"_syscall3(int, tgkill, int, tgid, int, tid, int, sig)"
          /* Using syscall(2) may be preferable; see intro(2) */

int tgkill(int tgid, int tid, int sig);

説明

tkill () システムコールは、指定されたプロセスがスレッド・グループに 属している場合以外は   kill (2) と同じ動作をする (スレッド・グループは、clone の呼び出し時に CLONE_THREAD フラグを指定することで作成される)。 一つのスレッド・グループに属するプロセスはすべて同じ PID を持つので、 kill () では各々のプロセスに個別にシグナルを送ることができない。 これに対して、tkill () を使うと、プロセスに固有の TID (スレッドID) で 各プロセスを指定することができる。

tgkill () コールは tkill () を改良し、 TID の再利用にも対応できるように、シグナルの送り先を スレッドのスレッド・グループID (tgid) で指定できるようにした ものである。 tgid として -1 が指定された場合は、 tgkill () は tkill () と同じ動作になり、 tgkill () のメリットはなくなる。

これらはシステムコールへの直接のインターフェースであり、 スレッド・ライブラリ内部での使用を意図したものである。

返り値

成功した場合、0 が返される。エラーが発生した場合、-1 が返され、 errno が適切に設定される。

エラー

EINVAL
不正な TID またはシグナルが指定された。
EPERM
許可がなかった。どのような許可が必要かについては、   kill (2) を参照のこと。
ESRCH
指定されたスレッドID (とスレッド・グループID) を持つプロセスが存在しない。

準拠

tkill () と tgkill () は Linux 固有であり、 移植を想定したプログラムでは使用すべきではない。

バージョン

tkill () は Linux 2.4.19 / 2.5.4 以降でサポートされ、 tgkill () は Linux 2.5.75 で追加された。

関連項目