confstr - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表
名前
confstr - コンフィグレーションに依存した文字列変数の取得
書式
#define _POSIX_C_SOURCE 2または #define _XOPEN_SOURCE
#include <unistd.h>
size_t confstr(int name, char *buf, size_t len);
説明
confstr ()はコンフィグレーションに依存した文字列変数の値を取得する。
引き数 name は、問い合わせ内容を表すシステム変数である。 以下の変数がサポートされている。
- _CS_GNU_LIBC_VERSION (GNU C library 限定; glibc 2.3.2 以降)
- そのシステムの GNU C ライブラリのバージョンを示す文字列 (例えば "glibc 2.3.4")。
- _CS_GNU_LIBPTHREAD_VERSION (GNU C library 限定; glibc 2.3.2 以降)
- その C ライブラリが提供している POSIX 実装を示す文字列 (例えば "NPTL 2.3.4" や "linuxthreads-0.10")。
- _CS_PATH
-
すべての POSIX.2 標準ユーティリティが見つかるような
PATH
の値。
buf が NULL でなく、かつ len が 0 でなければ confstr ()は取得した文字列の内容を buf にコピーする。必要ならば長さは len - 1 文字に切り捨てられて、NULL バイト ('\0') で終端される。 末尾が切り捨てられたかどうかを判定するには、 confstr ()の返り値を len と比較すればよい。
len が 0 で buf が NULL ならば、 confstr ()は以下で定義された値 (訳注: 切り捨てる前の、取得した文字列の長さ) を返す。
返り値
name
が有効なコンフィギュレーション変数の場合、
confstr
()はその変数の値全体を保持するのに必要であったバイト数を返す
(文字列終端のヌルバイトも含む)。この値は
len
より大きいこともある。この場合には、
buf
に格納された値の末尾が切り詰められたことを意味する。
name
が有効なコンフィギュレーション変数だが、
変数が値を持っていない場合、
confstr
()は 0 を返す。
name
が有効なコンフィグレーション変数に対応していなければ、
confstr
()は 0 を返し、
errno
に
EINVAL
を設定する。
エラー
- EINVAL
- name の値が不正である。
例
次の部分的なコードは、 POSIX.2 システムのユーティリティがあるパス
を取得するものである。
char *pathbuf; size_t n;
n = confstr(_CS_PATH,NULL,(size_t)0); if ((pathbuf = malloc(n)) == NULL) abort(); confstr(_CS_PATH, pathbuf, n);
準拠
POSIX.1-2001