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des_crypt - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 関連項目
  5. 返り値
  6. 有効性
  7. 準拠

名前

des_crypt, ecb_crypt, cbc_crypt, des_setparity, DES_FAILED - 高速な DES 暗号化

書式

#include <rpc/des_crypt.h>
int ecb_crypt(char *key, char *data, unsigned datalen,unsigned mode);
int cbc_crypt(char *key, char *data, unsigned datalen,unsigned mode, char *ivec);
void des_setparity(char *key);
int DES_FAILED(int status);

説明

ecb_crypt ()と cbc_crypt ()は NBS DES (Data Encryption Standard, データ暗号化規格) を実装している。 これらのルーチンは   crypt (3) よりも高速でより一般的な目的に使用できる。 利用可能であれば、これらのルーチンは DES ハードウェアを使用することもできる。 ecb_crypt ()は ECB (Electronic Code Book) モードで暗号化する。 このモードでは (個々の) データのブロックを独立して暗号化する cbc_crypt ()は CBC (Cipher Block Chaining) モードで暗号化する。 このモードでは連続するブロックを互いに連鎖させて暗号化する。 CBC はブロックの挿入・削除・置き換えから保護する。 また平文の規則性が暗号文に現れない。

これらのルーチンの使用法を示す。 第 1 引き数 key はパリティ付きの 8 バイトの暗号化鍵である。 鍵のパリティを設定するには des_setparity ()を使うこと。 DES の場合、鍵のパリティは各バイトの最下位ビットである。 第 2 引き数 data は暗号化または復号化されるデータを含む。 第 3 引き数 datalendata のバイト長であり、8 の倍数でなければならない。 第 4 引き数 mode はいくつかの値を OR することで作成する。 暗号化の方向 (訳註: 暗号化なのか復号化なのか) を指定するため、 DES_ENCRYPT または DES_DECRYPT を 'or' する。 暗号化をソフトウェアで行うかハードウェアで行うかを指定するため、 DES_HW または DES_SW を 'or' する。 DES_HW が指定されていて、かつハードウェアがない場合、 暗号化はソフトウェアで実行されて、ルーチンは DESERR_NOHWDEVICE を返す。 cbc_crypt ()において、引き数 ivec はデータブロックを連鎖させる際の 8 バイトの初期化ベクトルである。 この引き数はルーチンから戻るときに次の初期化ベクトルに更新される。

関連項目

des (1),  crypt (3),   xcrypt (3) 

返り値

DESERR_NONE
エラーなし。
DESERR_NOHWDEVICE
暗号化は成功したが、要求されたハードウェアの代わりにソフトウェアで実行された。
DESERR_HWERROR
ハードウェアまたはドライバでエラーが発生した。
DESERR_BADPARAM
ルーチンへの引き数が不正である。

結果の状態 stat を与えたとき、マクロ DES_FAILED( stat ) が false になるのは、最初の 2 つだけである。

有効性

これらのルーチンは libc 4.6.27 以降と glibc 2.1 以降に存在する。

準拠

4.3BSD. POSIX.1-2001 にはない。