mail.local - システム管理コマンドの説明 - Linux コマンド集 一覧表
名称
mail.local - メールボックスにメールを格納する
書式
mail.local [ -7 ] [ -B ] [ -b ] [ -d ] [ -l ] [ -s ] [ -f from ] [ -r from ] user ...
解説
mail.local は EOF がくるまで標準入力から読み込みを行い、 それらを各 user の mail ファイルに追加します。 user は、有効なユーザ名でなければなりません。
オプション:
- -7
- LMTP モードにおいて 8BITMIME サポートを通知しません。
- -B
- biff サービスに通知する事をやめます。
- -b
- メールボックスが制限を越えた場合に、 一時的なエラーを返すのではなく永続的なエラーを返します。
- -d
- これが配送であることを指定します (後方互換性のためです)。
- -f from
- 送信者名を指定します。
- -l
- LMTP モードをオンにします。
- -s
- success 状態を返す前にメールボックスをディスクにコミットするために使用する、 fsync(2) 呼び出しを無効にします。
- -r from
-
送信者名を指定します (後方互換性のためです)。
メールボックスのなかの個々のメッセージは、 空行に続く ``From '' という文字列からはじまる行によって区切られます。 ``From'' 、送り手 (sender) の名前、 時刻 (time stamp) を含む行が配送された各メッセージの前に 付加されます。 メッセージのあとには空行が追加されます。 メッセージ中に ``From '' デリミタ行と勘違いされそうな行があったときには (つまり、空白行に続いて ``From '' の 5 文字があったとき) 大なり記号 (``>'') がそれらの行頭に付加されます。
メールファイルはメールが追加されている間は flock(2) によって排他的にロックされます。 メールボックスがロックされている間、 user.lock が作成されますが、これは古い MUA との互換性のためです。
getservbyname(3) が ``biff'' を返すと、 biff サーバにメールの配送が伝えられます。
mail.local は成功すれば 0 を、失敗すれば 0 より大きな値を返します。
環境変数
タイムスタンプを記録する際に適切なタイムゾーンを設定します。
関連ファイル
- /tmp/local.XXXXXX
- テンポラリファイル
- /var/mail/user
- ユーザのメールボックスディレクトリ
- /var/mail/user.lock
- ユーザメールボックスのロックファイル
関連項目
mail(1), flock(2), getservbyname(3), comsat(8), sendmail(8)
警告
mail.local は、空行に続く "^From " 行のみをエスケープします。 "From " で開始するすべての行をエスケープすべき場合には、 sendmail.cf ファイル中のローカルメーラ用 'E'フラグを使用してください。
歴史
mail.local
のスーパセット
(メールを配送するだけでなく、メールボックスを読むこともできます) は
Version 7 AT&T UNIX
から、
mail
として現れました。