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mbsnrtowcs - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. 準拠
  6. 関連項目
  7. 注意

名前

mbsnrtowcs - マルチバイト文字列をワイド文字列に変換する

書式

#include <wchar.h>

size_t mbsnrtowcs(wchar_t *dest, const char **src, size_t nms, size_t len, mbstate_t *ps);

説明

mbsnrtowcs () 関数は mbsrtowcs () 関数に似ているが 変換するバイト数が *src から始まる nms バイトに制限されている 点が異なっている。

dest が NULL ポインターでなければ mbsnrtowcs () 関数は *src からのマルチバイト文字列の最大 nms までを dest からのワイド文字列に変換する。 最大 len 文字のワイド文字が dest に書き込まれる。 同時にシフト状態 *ps を更新する。 変換は mbrtowc(dest ,*src ,n ,ps ) を、 この呼び出しが成功する限り、繰り返し実行したのと実質的に同様である。 ここでの n は正の数であり、繰り返しごとに dest が 1 増加させられ、 *src が消費したバイト数だけ増加させられる。変換は以下の三つの いずれかの条件で停止する:

1. 不正なマルチバイト列に遭遇した。この場合には *src は不正な マルチバイト列を指すようにして、(size_t)(-1) を返し、errnoEILSEQ を設定する。

2. nms 制限によって強制的に停止するか、len 文字の L'\0' 以外の ワイド文字を dest に格納した場合。この場合は *src は 次に変換されるマルチバイト列を指すようにして、dest に書き込まれた ワイド文字の数を返す。

3. マルチバイト文字列が終端の '\0' まで含めて完全に変換された場合。 (この時、副作用として *ps が初期状態に戻される。) この場合は *src には NULL が設定され、終端の L'\0' 文字を除いて dest に書き込まれた文字数を返す。

dest が NULL の場合、len は無視され、上記と同様の変換が 行われるが、変換されたワイド文字はメモリに書き込まれず、変換先の上限 が存在しない。

上記のどちらの場合でも、ps が NULL ポインターならば、代りに mbsnrtowcs 関数のみが使用する静的で名前のない状態が使用される。

プログラマーは dest に最低でも len ワイド文字を書き込むこ とができる空間があることを保証しなければならない。

返り値

mbsnrtowcs () 関数はワイド文字列に変換完了したワイド文字の数を返す。 終端のナルワイド文字は含まない。不正なマルチバイト列に遭遇した場合には (size_t)(-1) を返し、errnoEILSEQ を設定する。

準拠

この関数は GNU の拡張である。

関連項目

注意

mbsnrtowcs () の動作は現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリに依存している。

ps として NULL を渡すことはマルチスレッドでは安全でない。