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rpmatch - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. エラー
  6. 準拠
  7. バグ
  8. 関連項目

名前

rpmatch - 質問への応答が肯定か否定かを判定する

書式

#define _SVID_SOURCE
#include <stdlib.h>


int rpmatch (const char *response);

説明

rpmatch () は yes/no の質問に対するユーザからの応答を処理する。 国際化 (I18N) に対応している。
response にはユーザからの応答を格納した NULL 終端文字列が入っている必要がある。 たいていは、   fgets (3) や   getline (3) で取り込んだものであろう。
プログラムが setlocale ()を呼び出して環境変数の変更を有効にした場合、 環境変数 LANG , LC_MESSAGES , LC_ALL が ユーザの言語設定として考慮される。
ロケールに関わらず、^[Yy] にマッチする応答は常に肯定だと解釈され、 ^[Nn] にマッチする応答は常に否定だと解釈される。

返り値

response を検査した後、 rpmatch ()は否定的な応答 ("no") と認識した場合は 0 を返し、 肯定的な応答 ("yes") と認識した場合は 1 を返す。 response の値を解釈できなかった場合は -1 を返す。

エラー

返り値 -1 が返った場合、入力が不正であったか、他の何らかのエラーが あったことを意味する。返り値が 0 以外かどうかを確認するだけでは 十分ではない。
rpmatch ()は、 regcomp (3)や regexec (3)が失敗する理由のどれかで失敗することがある。 エラーの原因を errno や他の何かで知ることはできないが、 errno は正規表現エンジンの失敗の原因を示している (但し、このケースと response の値を認識できずに失敗した場合を区別することはできない)。

準拠

rpmatch ()はどの標準でも必須となっていないが、 Linux 以外にも利用できるシステムもいくつかは存在する。

バグ

rpmatch ()の実装は response の最初の 1 文字だけを見ているようである。その結果、 "nyes" は 0 を返し、 "ynever; not in a million years" は 1 を返すことになる。 入力文字列をもっと厳密に解釈した方がよいだろう。 例えば、 ( regex (7)で説明されている拡張正規表現を使って) ^([yY]|yes|YES)$^([nN]|no|NO)$ で解釈するなど。

以下のプログラムは、コマンドライン引き数で 指定された文字列を rpmatch ()に渡した場合の結果を表示する。


#define _SVID_SOURCE #include <locale.h> #include <stdlib.h> #include <string.h> #include <stdio.h>
int main(int argc, char *argv[]) { if (argc != 2 || strcmp(argv[1], "--help") == 0) { fprintf(stderr, "%s response\n", argv[0]); exit(EXIT_FAILURE); }
setlocale(LC_ALL, ""); printf("rpmatch() returns: %d\n", rpmatch(argv[1])); exit(EXIT_SUCCESS); }

関連項目