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suauth - ファイルのフォーマットと規約の説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. ファイル
  5. バグ
  6. 返り値
  7. 関連項目
  8. 著者

名前

suauth - su を詳細に制御するためのファイル

書式

/etc/suauth

説明

/etc/suauth ファイルは、 su コマンドが実行されるたびに参照される。 このファイルを用いると、 以下の情報に基づいて su コマンドの動作を変更できる。


1) su で成り代わろうとしているユーザ
2) su コマンドを実行しているユーザ (もしくはそのユーザが属するグループのいずれか)

このファイルは次の様な書式をしている。 # で始まる行はコメントとして扱われ、無視される。


to-id:from-id:ACTION

ここで to-id は、 ALL という単語、 コンマで区切られたユーザ名のリスト、 ALL EXCEPT という単語以降に置かれた "," 区切りのユーザ名リスト、 のいずれかである。

from-id は to-id と同じ書式であり、更に GROUP という単語も使用できる。 ALL EXCEPT GROUP という使い方も同様に利用できる。 GROUP の後には一つ以上のグループ名を "," で区切って記す。 そのグループを主グループ id として持つだけではだめで、 /etc/group (5)のエントリにユーザ名が記されていなければならない。

ACTION には、以下のオプションのいずれか一つを指定できる。

DENY
パスワードを聞く前に su 動作を中止する。
NOPASS
自動的に su は成功し、パスワードは尋ねない。
OWNPASS
su が成功するためには、 ユーザが自分のパスワードを入力しなくてはならない。 パスワードを入力するように要求される。

コロンによって区切られた別々のフィールドが三つある点に注意すること。 コロンの前後に空白があってはならない。 ファイルは一行毎に順番に吟味され、 最初にマッチした規則が用いられ、 ファイルの残りはそれ以上捜査されない。 これによって、 システム管理者は望む限りの微調整を行うことが可能となる。

# /etc/suauthファイルの例
#
# 二人の特権ユーザが、自分のパスワードを
# 用いて root に su できる。
#
root:chris,birddog:OWNPASS
#
# 他のユーザは wheel グループに属していない限り
# root に su できない。これは BSD と同じ動作である。
#
root:ALL EXCEPT GROUP wheel:DENY
#
# おそらく terry と birddog は同じ人間が
# 所有するアカウントである。
# パスワード無しで互いに他方に su できる。
#
terry:birddog:NOPASS
birddog:terry:NOPASS
#

ファイル

/etc/suauth

バグ

多くのバグが潜んでいる可能性がある。 とりわけ、ファイルパーザは書式エラーに寛大ではなく、 (行の始め及び終わり以外に) 無駄な空白があってはならないし、 特定のトークンが別々のものを区切るようになっている。

返り値

ファイルをパースする際のエラーは   syslogd (8) を通して、AUTH ファシリティの ERR レベルで通知される。

関連項目

  su (1) 

著者

Chris Evans (lady0110@sable.ox.ac.uk)
Lady Margaret Hall
Oxford University
England