suauth - ファイルのフォーマットと規約の説明 - Linux コマンド集 一覧表
名前
suauth - su を詳細に制御するためのファイル
書式
/etc/suauth
説明
/etc/suauth ファイルは、 su コマンドが実行されるたびに参照される。 このファイルを用いると、 以下の情報に基づいて su コマンドの動作を変更できる。
1) su で成り代わろうとしているユーザ2) su コマンドを実行しているユーザ (もしくはそのユーザが属するグループのいずれか)
このファイルは次の様な書式をしている。 # で始まる行はコメントとして扱われ、無視される。
to-id:from-id:ACTION
ここで to-id は、 ALL という単語、 コンマで区切られたユーザ名のリスト、 ALL EXCEPT という単語以降に置かれた "," 区切りのユーザ名リスト、 のいずれかである。
from-id は to-id と同じ書式であり、更に GROUP という単語も使用できる。 ALL EXCEPT GROUP という使い方も同様に利用できる。 GROUP の後には一つ以上のグループ名を "," で区切って記す。 そのグループを主グループ id として持つだけではだめで、 /etc/group (5)のエントリにユーザ名が記されていなければならない。
ACTION には、以下のオプションのいずれか一つを指定できる。
- DENY
- パスワードを聞く前に su 動作を中止する。
- NOPASS
- 自動的に su は成功し、パスワードは尋ねない。
- OWNPASS
-
su が成功するためには、
ユーザが自分のパスワードを入力しなくてはならない。
パスワードを入力するように要求される。
コロンによって区切られた別々のフィールドが三つある点に注意すること。 コロンの前後に空白があってはならない。 ファイルは一行毎に順番に吟味され、 最初にマッチした規則が用いられ、 ファイルの残りはそれ以上捜査されない。 これによって、 システム管理者は望む限りの微調整を行うことが可能となる。
例
# /etc/suauthファイルの例 # # 二人の特権ユーザが、自分のパスワードを # 用いて root に su できる。 # root:chris,birddog:OWNPASS # # 他のユーザは wheel グループに属していない限り # root に su できない。これは BSD と同じ動作である。 # root:ALL EXCEPT GROUP wheel:DENY # # おそらく terry と birddog は同じ人間が # 所有するアカウントである。 # パスワード無しで互いに他方に su できる。 # terry:birddog:NOPASS birddog:terry:NOPASS #
ファイル
/etc/suauth
バグ
多くのバグが潜んでいる可能性がある。 とりわけ、ファイルパーザは書式エラーに寛大ではなく、 (行の始め及び終わり以外に) 無駄な空白があってはならないし、 特定のトークンが別々のものを区切るようになっている。
返り値
ファイルをパースする際のエラーは syslogd (8) を通して、AUTH ファシリティの ERR レベルで通知される。
関連項目
著者
Chris Evans (lady0110@sable.ox.ac.uk) Lady Margaret Hall Oxford University England