tail - コマンド (プログラム) の説明 - Linux コマンド集 一覧表
名前
tail - ファイルの末尾の部分を表示する
書式
tail
[<-
|+
>COUNTOPTIONS
] [-fqvF
] [-c
BYTES
]
[-n
LINES
] [--follow
] [--bytes=
BYTES
]
[--lines=
LINES
]
[--follow
[=
HOW
]]
[--max-consecutive-size-changes=
NUMBER
]
[--max-unchanged-stats=
NUMBER
]
[--pid=
PID
]
[--retry
]
[--sleep-interval=
SECS
]
[
--quiet
] [
--silent
] [
--verbose
][
FILE...
]
tail
[
--help
] [
--version
]
説明
tail
は引数に与えられた
FILE
それぞれの末尾の部分 (デフォルトでは 10 行) を表示する。
FILE
が 1 つも与えられないと標準入力から読み込む。また
FILE
が
`
-
'だった場合には、そのファイルには標準入力が用いられる。
2 つ以上の
FILE
が指定されると、
tail
は以下のような 1 行のヘッダを各出力
FILE
の前に表示する:
==> FILENAME <==
tail は 2 つのオプション形式を受付ける。新しい形式は、 数値をオプションの引数として与える (`-n 1 ') ものであり、 古い形式はあらゆる文字オプションの前に数値を指定する (`-1 ' や `+1 ') ものである。
オプション引数に数値 N が `+ ' を前置して指定された場合は、 tail は各ファイルの先頭から N 番目の項目以降を表示する。 通常の動作では末尾から数える。 この構文は推奨されない。
FILE が切り詰められた場合は、 tail はファイルが短くなったことを検知し、新たなファイル末尾に移動し、 そこから読み込みを始める。
tail では出力の大きさの指定に制限が無い (GNU 版以外の tail にはそうでないものもある)。 また -r オプション (逆順表示) は無い。 ファイルを逆順に表示するのは、 ファイルの末尾を表示するのとは本質的に異なるからである。 BSD 版 tail (-r オプションを持っている) はバッファ (通常 32k) よりも小さいファイルを逆順表示できるに過ぎない。 この目的には GNU 版の tac コマンドを用いる方が、信頼性も融通性も高い。
オプション
- <- |+ >COUNTOPTIONS
- このオプションは最初に指定した場合に限って認識される。 COUNT は 10 進数の数値。 単位を表す文字 (` b ', ` k ', ` m ')を後置したり (それぞれの意味は `-c ' のものと同じ)、 行単位のカウントを指定する `l ' を後置したり、 他のオプション文字 (`cqv ') を後置したりできる。 何も文字が後置されなかった場合は `l ' が指定されたのと同じことになる。 短いオプション形式 - と + は推奨されない。
- -c BYTES , --bytes= BYTES
- 行単位ではなく、末尾の BYTES バイトを表示する。 ` b 'を追加すると BYTES の 512 倍、 ` k 'は 1024 倍、 ` m 'は 1048576 倍を指定したことになる。
- -f, --follow [= HOW ]
-
ファイルの内容がどんどん増え続けているものと仮定し、
ファイルの最終部分の文字を読み続けようと無限にループする。
パイプから読み込んでいる場合は無視される。
2 つ以上のファイルが指定された場合は、
tail
は異なったファイルの追加分を受け付けるごとにヘッダを表示し、
出力がどのファイルに由来するものかがわかるようにする。
ファイルの追跡方法を指定することもできる。
- descriptor
- ファイル末尾の追跡を、ファイルが unlink されたり rename されたりした後に行う。つまり永遠に行う。
- name
-
ファイル末尾の追跡を、ファイルが remove された後に行う。
tail
は
FILE
が (unlink や rename によって) もう存在しないことを確認すると、
もう一度オープンしようと試みる。
- -n LINES , --lines= LINES
- 末尾の LINES 行を表示する。
- -q, --quiet, --silent
- ファイル名のヘッダを出力しない。
- -v, --verbose
- 常にファイル名のヘッダを出力する。
- -F
- --follow=name --retry と等価である。
- --max-consecutive-size-changes= NUMBER
- 名前で追跡するとき、連続 NUMBER 回のサイズ変更が検知されるまで (rename や remove されても) 追跡する。 検知されたらファイル名がまだ以前と同じ「デバイス / i-ノード」 の組み合わせに対応しているかどうかを、 ファイルをオープンして fstat することによって調べる。デフォルトは 200。
- --max-unchanged-stats= NUMBER
- 名前で追跡するとき、 連続 NUMBER 回サイズが変わらなかったら、ファイル名がまだ以前と同じ「デバイス / i-ノード」 の組み合わせに対応しているかどうかを、 ファイルをオープンして fstat することによって調べる。デフォルトは 5。
- --pid= PID
- ファイルを追跡するとき、 tail は pid が PID のプロセスが終了したら終了する。そのようなプロセスがなければ、 1 回分のループを行って終了する。
- --retry
- tail がファイルを名前で追跡していて、ファイルがなくなったことを検知したら、 再オープンを成功するまで繰り返す。 このオプションを指定しなければ、 tail は単にファイルが存在しないことを報告して以降のチェックを行わない。
- --sleep-interval= SECS
- 追跡しているファイルのチェックを SECS 秒ごとに行う (デフォルトは 1 秒)。
- "--help"
- 標準出力に使用方法のメッセージを出力して正常終了する。
- "--version"
- 標準出力にバージョン情報を出力して正常終了する。
注意
プログラムのバグについては bug-textutils@gnu.org に報告してください。
man ページは Ragnar Hojland Espinosa
<ragnar@ragnar-hojland.com> が作成しました。