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wcstok - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. 注意
  6. 準拠
  7. 関連項目

名前

wcstok - ワイド文字文字列をトークンに分割する

書式

#include <wchar.h>

wchar_t *wcstok(wchar_t *wcs, const wchar_t *delim, wchar_t **ptr);

説明

wcstok () 関数は、strtok () 関数に対応するワイド文字関数に、 マルチスレッドセーフの動作をさせるための引き数を追加したものである。 この関数を用いて、ワイド文字文字列 wcs をトークンに分解すること ができる。ここで、トークンは delim に列挙されている文字を含まな い部分文字列として定義される。

検索は wcs が NULL でなければ wcs から開始され、wcs が NULL ならば *ptr から開始される。まず、全ての区切りワイド文字 がスキップされる。つまり、delim に含まれるワイド文字を超えるよう にポインタが前に進められる。 ワイド文字文字列の終わりに達したら、wcstok () は NULL を返して トークンが全く見つからなかったことを示し、この後に wcstok () を呼び 出しても NULL が返されるように *ptr に適切な値を設定する。それ 以外の場合には、wcstok () 関数はトークンの先頭を識別し、これを指す ポインタを返す。ただしこれを行う前に、トークンの後にある、delim に含まれている文字を L'\0' に置き換えることによってトークンを 0 で 終端させる。さらに *ptr を更新し、後で wcstok () を呼び出した 際に、識別されたトークンの続きから検索できるようにする。

返り値

wcstok () 関数は次のトークンへのポインタを返す。トークンが見つから なければ NULL を返す。

注意

関数に与えたワイド文字列 wcs は、関数の動作によって完全に書き換 えられる。

以下のコードは、ワイド文字文字列に含まれるトークンを取り出しながら ループする。

wchar_t *wcs = ...;
wchar_t *token;
wchar_t *state;
for (token = wcstok(wcs, " \t\n", &state);
     token != NULL;
     token = wcstok(NULL, " \t\n", &state)) {
  ...
}

準拠

C99.

関連項目