mq_receive - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表
名前
mq_receive, mq_timedreceive - メッセージキューからメッセージを受信する
書式
#include <mqueue.h>
mqd_t mq_receive(mqd_t mqdes, char *msg_ptr, size_t msg_len, unsigned *msg_prio);
#define _XOPEN_SOURCE 600#include <time.h>#include <mqueue.h>
mqd_t mq_timedreceive(mqd_t mqdes, char *msg_ptr, size_t msg_len, unsigned *msg_prio, const struct timespec *abs_timeout);
説明
mq_receive
()は、記述子
mqdes
で参照されるメッセージキューから最も高い優先度を持つ
最も古いメッセージを削除し、そのメッセージを
msg_ptr
が指すバッファに格納する。
msg_len
引き数は、
msg_ptr
が指すバッファの大きさを示す。この値はキューの
mq_msgsize
属性よりも大きくなければならない
(
mq_getattr
(3)参照)。
prio
が NULL 以外の場合、
prio
が指すバッファに受信したメッセージの優先度が格納される。
キューが空の場合、デフォルトでは、
mq_receive
()は、新しいメッセージが届くか、関数呼び出しがシグナルハンドラにより
中断されるまで、停止 (block) する。
メッセージキュー記述 (message queue description) で
O_NONBLOCK
フラグが有効になっている場合は、
mq_receive
()はエラー
EAGAIN
ですぐに失敗する。
mq_timedreceive
()は
mq_receive
()と全く同じ動作をするが、
メッセージキューが空で、メッセージキュー記述で
O_NONBLOCK
フラグが有効になっていない場合に、この呼び出しが停止する時間の上限を
abs_timeout
が指す構造体で指定する点が異なる。この上限は、タイムアウトの時刻を
時刻紀元 (Epoch; 1970 年 1 月 1 日 00:00:00) からの経過時間
(秒とナノ秒の組) で指定する。タイムアウト時刻は以下の構造体で指定する:
struct timespec { time_t tv_sec; /* 秒 */ long tv_nsec; /* ナノ秒 */ };
メッセージがキューになく、関数呼び出し時にすでにタイムアウト時刻が 過ぎている場合、 mq_timedreceive ()はすぐに返る。
返り値
成功すると、 mq_receive ()と mq_timedreceive ()は受信したメッセージのバイト数を返す。 エラーの場合、-1 を返し、 errno にエラーを示す値を設定する。
エラー
- EAGAIN
- キューが空で、かつ mqdes で参照されるメッセージキュー記述で O_NONBLOCK フラグがセットされていた。
- EBADF
- mqdes で指定された記述子が不正である。
- EMSGSIZE
- msg_len がメッセージキューの mq_msgsize 属性よりも小さかった。
- EINTR
- 関数呼び出しがシグナルハンドラにより中断された。
- EINVAL
- 関数呼び出しは停止するはずであったが、 abs_timeout が不正であった。 abs_timeout が不正とは、 tv_sec が 0 未満、もしくは tv_nsec が 0 未満か 1,000,000,000 より大きい、ということである。
- ETIMEDOUT
- メッセージが転送される前に関数呼び出しがタイムアウトした。
準拠
POSIX.1-2001.