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nice - システムコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. エラー
  6. 準拠
  7. 注意
  8. 関連項目

名前

nice - プロセスの優先度を変更する

書式

#include <unistd.h>
int nice(int inc );

説明

nice ()は inc の値を nice を呼んだプロセスの nice 値に加える (nice 値が大きい数値ほど低い優先度を表す)。 負の数を指定する、つまり、以前よりも優先度を上げるという指定ができるのは スーパーユーザーだけである。 nice 値の範囲については   getpriority (2) で説明されている。

返り値

成功した場合、新しい nice 値が返る (但し、下記の「注意」を参照)。 失敗した場合 -1 が返り、 errno がエラーの内容に従って設定される。

エラー

EPERM
スーパーユーザー以外が inc に負の数値を指定して優先度を上げようとした。 呼び出し元のプロセスが inc に負の数値を指定して優先度を上げようとしたが、 十分な権限を持っていなかった。 Linux では CAP_SYS_NICE ケーパビリティが必要である。 ( setrlimit (2)のリソース上限 RLIMIT_NICE に関する議論も参照のこと)。

準拠

SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001. しかし、Linux と (2.2.4より古い) (g)libc では返り値は標準と異なる。 詳細は以下を参照のこと。 SVr4 には他に EINVAL エラーコードについての記述がある。

注意

SUSv2 と POSIX 1003.1-2003 では、 nice ()は新しい nice 値を返すと規定されている。 一方、Linux システムコールと (2.2.4 より古い) (g)libc ライブラリ関数は 成功時に 0 を返す。新しい nice 値は   getpriority (2) を使って取得できる。
glibc 2.2.4 以降では、 nice ()は   getpriority (2) を呼び出すライブラリ関数として実装されており、 呼び出し元に返す新しい nice 値を   getpriority (2) を呼び出して取得するようになっている。 この実装では、正常な動作でも -1 が返される可能性がある。 確実にエラーを検出するためには、 呼び出しの前に errno に 0 を設定し、 nice ()が -1 を返したときに errno をチェックすると良い。

関連項目