nscd.conf - ファイルのフォーマットと規約の説明 - Linux コマンド集 一覧表
名前
/etc/nscd.conf - ネームサービスキャッシュデーモンの設定ファイル
説明
nscd
(8) は起動時にファイル
/etc/nscd.conf
を読み込む。
各行には「属性・値」または「属性・サービス・値」を指定する。
フィールドはスペース文字またはタブ文字で区切られる。
`#' (ナンバー記号) はコメントの始まりを表す。
この記号から行末までは nscd によって解釈されない。
指定可能なサービスは passwd, group, hosts である。
logfile
debug-file-name
デバッグ情報が書き込まれるファイルの名前を指定する。
debug-level
value
希望するデバッグレベルを設定する。
threads
number
スレッドをいくつ起動してリクエストを待つのかを指定する。
少なくとも 5 つのスレッドが常に作成される。
server-user
user
このオプションが設定されると、
nscd は root ではなく、この user として実行される。
(-S パラメータにより) 各ユーザー毎に別々のキャッシュが使われる場合、
このオプションは無視される。
enable-cache
service
<yes|no>
指定した
service
のキャッシュを有効または無効にする。
positive-time-to-live
service
value
指定した
service
のキャッシュにあるポジティブエントリ (成功した問い合わせ) の
TTL (time-to-live) を設定する。
value
の単位は秒である。
値を大きくすると、ヒット率が高くなり平均応答時間を短くできるが、
キャッシュのコヒーレンス (coherence,
キャッシュが実際のデータと一致していること) に問題が生じる。
negative-time-to-live
service
value
指定した
service
のキャッシュにあるネガティブエントリ (失敗した問い合わせ) の
TTL (time-to-live) を設定する。
value
の単位は秒である。
システムデータベースにない UID (ユーザーID) で所有されるファイル
(たとえば root で tar を展開した linux カーネルのソース) が少ないと、
顕著な性能の向上が見られる。
キャッシュのコヒーレンス問題を少なくするために小さな値にすべきである。
suggested-size
service
value
内部ハッシュテーブルの大きさを指定する。
効率を最適にするために
value
は素数にしておくべきである。
check-files
service
<yes|no>
指定した
service
に関連するファイルの変更のチェックを有効または無効にする。
ファイルは
/etc/passwd
,
/etc/group
,
/etc/hosts
である。
max-threads
threads
開始するスレッドの最大数を指定する。
stat-user
username
統計情報の参照を許可するユーザを指定する。
reload-count
unlimited |
number
キャッシュされたエントリが使用されなかったときに、
削除される前に何回リロードされるかを設定する。
paranoia
<yes|no>
パラノイアモードを有効にする。
パラノイアモードでは nscd を定期的に再起動する。
restart-interval
time
パラノイアモードが有効で定期的に再起動する場合の、
再起動間隔を
time
秒に設定する。
persistent
service
<yes|no>
サーバの再起動の前後で
service
のキャッシュ内容を保持する。
paranoia
モードが有効の場合に便利である。
shared
service
<yes|no>
service
の nscd データベースのメモリ・マッピングをクライアント間で共有する。
これにより、検索を実行する度にソケット経由でデーモンに問い合わせを
行わずに、直接データベースを検索できるようになる。
関連項目
著者
nscd
は Thorsten Kukuk と Ulrich Drepper によって書かれた。