pipe - システムコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表
名前
pipe - パイプを生成する
書式
#include <unistd.h>
int pipe(int
filedes
[2]);
説明
pipe ()はパイプの inode を指すファイル・ディスクリプター (descripter) の組を生成し、 そのファイル・ディスクリプターを filedes で示される配列に格納する。 filedes[0] には読み出し用、 filedes[1] には書き込み用のファイル・ディスクリプターが格納される。
返り値
成功した場合 0 が返る。失敗した場合 -1 が返り、 errno がエラーの内容に従って設定される。
エラー
- EFAULT
- filedes が無効な値である。
- EMFILE
- このプロセスで使われているファイル・ディスクリプターが多すぎる。
- ENFILE
- オープンされているファイルの総数がシステムの制限に達した。
準拠
POSIX.1-2001.
例
以下のプログラムではパイプを生成し、その後 fork (2) で子プロセスを生成する。 fork (2) の後、各プロセスはパイプ ( pipe (7)を参照) に必要がなくなったディスクリプターをクローズする。 親プロセスはプログラムのコマンドライン引き数に含まれる 文字列をパイプへ書き込み、 子プロセスはこの文字列をパイプから 1 バイトずつ読み込んで標準出力にエコーする。
#include <sys/wait.h> #include <assert.h> #include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <unistd.h> #include <string.h>
int main(int argc, char *argv[]) { int pfd[2]; pid_t cpid; char buf;
assert(argc == 2);
if (pipe(pfd) == -1) { perror("pipe"); exit(EXIT_FAILURE); }
cpid = fork(); if (cpid == -1) { perror("fork"); exit(EXIT_FAILURE); }
if (cpid == 0) { /* 子プロセスがパイプから読み込む */ close(pfd[1]); /* 使用しない write 側はクローズする */
while (read(pfd[0], &buf, 1) > 0) write(STDOUT_FILENO, &buf, 1);
write(STDOUT_FILENO, "\n", 1); close(pfd[0]); _exit(EXIT_SUCCESS);
} else { /* 親プロセスは argv[1] をパイプへ書き込む */ close(pfd[0]); /* 使用しない read 側はクローズする */ write(pfd[1], argv[1], strlen(argv[1])); close(pfd[1]); /* 読み込み側が EOF に出会う */ wait(NULL); /* 子プロセスを待つ */ exit(EXIT_SUCCESS); } }