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scandir - ライブラリコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. エラー
  6. 準拠
  7. 関連項目

名前

scandir, alphasort, versionsort - ディレクトリを走査する

書式

#include <dirent.h>

int scandir(const char *dir, struct dirent ***namelist,
int(*filter)(const struct dirent *),int(*compar)(const struct dirent **, const struct dirent **));

int alphasort(const void *a, const void *b);
int versionsort(const void *a, const void *b);

説明

関数 scandir () はディレクトリ dir を走査し、 ディレクトリの各エントリを引き数として filter () を呼び出す。 filter () が 0 以外の値を返すエントリは malloc () によって 確保された文字列に保存され、比較関数 compar () を用いて qsort () によりソートされ、malloc () により確保された配列 namelist にまとめられる。 filter が NULL ならば、すべてのエントリが選択される。

比較関数 compar ()には alphasort ()関数と versionsort ()関数を使うことができる。 alphasort ()は   strcoll (3) を用いてディレクトリエントリをソートし、 versionsort ()は文字列 (*a)->d_name(*b)->d_name に対して   strverscmp (3) を用いる。

返り値

関数 scandir () は選択されたエントリの数か、 (エラーが発生した場合) -1 を返す。

関数 alphasort ()と versionsort ()は 1 番目の引き数が 2 番目の引き数に対して、 [小さい/等しい/大きい] かに応じて、0 より [小さい/等しい/大きい] 値を返す。

エラー

ENOMEM
動作を完遂するにはメモリが足りない。

準拠

これらの関数はいずれも POSIX.1-2001 にはないが、 alphasort ()と scandir ()は POSIX.1 の将来のバージョンに含めるか検討中である。

関数 scandir ()と alphasort ()は 4.3BSD から取り入れられ、Linux では libc4 から使用可能になった。 libc4 と libc5 では以下のようなもっと詳細なプロトタイプを使っている。

    int alphasort(const struct dirent ** a,
                  const struct dirent **b);

しかし glibc 2.0 では不正確な BSD のプロトタイプに戻った。

関数 versionsort ()は GNU の拡張であり、glibc 2.1 以降で使用可能である。

glibc 2.1 以降では alphasort ()は   strcoll (3) を呼び出す。 alphasort ()は以前は   strcmp (3) を使っていた。

/* カレントディレクトリのファイルを逆順に出力する */
#include <dirent.h>
main(){
    struct dirent **namelist;
    int n;


n = scandir(".", &namelist, 0, alphasort); if (n < 0) perror("scandir"); else { while(n--) { printf("%s\n", namelist[n]->d_name); free(namelist[n]); } free(namelist); } }

関連項目