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setfsgid - システムコールの説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 返り値
  5. 準拠
  6. バグ
  7. 注意
  8. 関連項目

名前

setfsgid - ファイル・システムのチェックに用いられるグループ ID を設定する

書式

#include <unistd.h> /* glibc では <sys/fsuid.h> */
int setfsgid(uid_t fsgid );

説明

システムコール setfsgid ()は Linux カーネルがファイル・システムに対する 全てのアクセスのチェックに使用するグループ IDを設定する。通常は fsgid の値は実効 (effective) グループID と同じになる。実際、 実効グループ ID が変更される度に fsgid もまた新しい実効グループID の値に変更される。
通常、 setfsuid ()や setfsgid ()が明示的に呼び出されるのは、Linux NFS サーバー のように、 ファイル・アクセスに用いるユーザID / グループID を変更しなければならないが、 対応する実(real)/実効(effective) ユーザID / グループID は変更したくないような プログラムに限られる。 NFS サーバーのようなプログラムで、通常のユーザID を変更すると、 プロセスを望まないシグナルにさらす可能性があり、 セキュリティ・ホールになる。(下記参照)
setfsgid ()は、スーパー・ユーザによって呼び出された場合か、 fsgid が実グループID、実効グループID、 保存セットグループID (saved set-group-ID)、現在の fsgid の値のいずれかに一致する場合にのみ成功する。

返り値

成功した場合、 fsgid の以前の値を返す。エラーの場合は fsgid の現在の値を返す。

準拠

setfsgid ()は Linux 特有であり、移植を想定したプログラムで使用してはいけない。 1.1.44 以降の Linux カーネルと 4.7.6 以降の libc に存在する。

バグ

いかなる種類のエラー・メッセージも返さない。 失敗した場合は (呼び出し元には CAP_SETGID ケーパビリティがなかったのだから) 最低でも EPERM くらいは返すべきである。

注意

glibc が引き数がグループID として不正だと判断した場合は、 システム・コールを行わず errno に EINVAL を設定して -1 が返される。

このシステムコールが導入された当時、プロセスは 同じ実効ユーザIDのプロセスへシグナルを送ることができた。 今日では、シグナル送信権限の扱いはかなり違うものになっている。

関連項目