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yppasswd - コマンド (プログラム) の説明 - Linux コマンド集 一覧表

  1. 名前
  2. 書式
  3. 説明
  4. 関連項目
  5. 著者

名前

yppasswd, ypchfn, ypchsh - NIS データベースのパスワードを変更する

書式

"yppasswd [-f] [-l] [-p] [user]"
"ypchfn [user]"
"ypchsh [user]"

説明

NIS 環境下では、通常の   passwd (1),   chfn (1),   chsh (1) はユーザーのパスワード・シェル・GECOS 情報の変更を行えない。 なぜならこれらのコマンドはローカルなホストの passwd ファイルしか 変更できないからである。 NIS 情報を変更するには、それぞれの NIS 版である yppasswd , ypchfn , ypchsh を代わりに用いる。

実際には、これらのコマンドは同じプログラムを 別々の名前でリンクしたものである。 コマンドラインスイッチを用いれば、 パスワード (-p )、 ログインシェル (-l )、 GECOS フィールド (-f ) のどれを更新するか選択できる。 これらを組合せて指定することもできる。 yppasswd は他にオプションが与えられなければ -p オプションを仮定する。 -f または -l オプションを用いた場合には、 -p フラグも陽に指定しなければならない。 ypchfn-f を、 ypchsh-l をそれぞれ仮定する。

実行時に引数 user を省略されると、起動したユーザーのアカウント情報を更新しようとする。 user を指定すると、そのユーザの情報が更新されるが、これを行えるのは スーパーユーザーだけである。 サーバーで走っている yppasswdd デーモンがサポートしていれば、 そのユーザーの (古い) パスワードの代わりに、サーバーの root パスワードを与えることができる。

すべてのコマンドは、最初のプロンプトで現在の NIS パスワードを要求する。 これは   yppasswdd (8) デーモンでの認証で必要とされる。 続いて更新する情報に対するプロンプトを出す。
ユーザーの NIS パスワードを変更する。新しいパスワードの入力を促す プロンプトが出される。パスワードの入力時には入力のエコーが切られるので、 入力中のパスワードはスクリーンには現われない。空のパスワードや、 6 文字より短いパスワードは拒否される。入力が終わると、 新しいパスワードを再入力するように促される。 これは最初のパスワード入力でミスタイプがなかったかを確認するためである。
ユーザーのログインシェルを変更する。新しいシェルを入力するように プロンプトが出される。このとき古いシェルがデフォルト値となる。

Login shell [/bin/sh]: _

デフォルトのままにしておくには、単にリターンを押せばよい。   passwd (5) ファイルの自分のエントリから shell フィールドの内容を削除するには (こうするとシステムのデフォルトのシェルが用いられる)、 none と入力する。

ypchfn はフルネームの登録の際に以下のようなプロンプトを表示する。 角括弧の中身はデフォルトの値である。

Name [Joe Doe]:
Location [2nd floor, bldg 34]:
Office Phone [12345]:
Home Phone []:

デフォルトのままにしておくには、単にリターンを押せばよい。 フィールドの内容を削除するには、 none と入力する。

関連項目

著者

yppasswdyp-tools パッケージの一部である。 yp-tools パッケージは Thorsten Kukuk <kukuk@suse.de> によって書かれた。