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php4.4 バージョンアップの方法(ソースから)

ソースからインストールした php のバージョンアップの方法を説明します。

あえて最新ではない、php 4.4.3 をインストールしたので、これを現在(2006/10/07)で最新( php 4系で)の php 4.4.4 にバージョンアップします。

結局上書きインストールするだけでしたが、どのバージョンでもやり方は同じ様です。

Last Update : 2006年10月16日

php4.4 バージョンアップの方法(ソースから)の手順

  1. ChangeLog(リリースノート)の確認
  2. 現在のバージョンの確認
  3. 前回の configure 時のオプションの確認
  4. php4.4.4 にバージョンアップ
    • 4-1. configure
    • 4-2. make
    • 4-3. make install
  5. 必要があれば php.ini 編集
  6. apache 再起動
  7. php の動作の確認
  8. バージョンアップした php のバージョンの確認

1. ChangeLog(リリースノート)の確認

ChangeLog(リリースノート)というものがあります。これは、前回のバージョンから何が変わったのか書いてあります。

セキュリティパッチがあてられただけのものや、プログラムが追加されたとかいろいろありますが、 既存のモジュールなどの動作が変化するといった内容のものに関しては、いきなり動かなくなったりするので注意する必要があります。
じっくりと読みましょう。

memo

日本 PHP ユーザ会の最近のニュースからChangeLogの確認ができます。

2. 現在のバージョンの確認

php のバージョンの確認方法です。
phpinfo() (7.php の動作の確認 で説明してます)や、コマンドラインとかから確認できます。

[root@localhost ~]# php -v
PHP 4.4.3 (cli) (built: Aug 10 2006 01:40:48)← バージョン 4.4.3と判断できる。
Copyright (c) 1997-2006 The PHP Group
Zend Engine v1.3.0, Copyright (c) 1998-2004 Zend Technologies

3. 前回の configure 時のオプションの確認

バージョンアップは、結局上書きでインストールするだけです。 なので、当然 configure スクリプトを実行するのですが、configure 時のオプションをバージョンアップ前と同じにしないと 当然動きも変わってきます。

バージョンアップ前の php のインストール時に指定したオプションは、 前のバージョンの展開したソースが置いてあるディレクトリの中の「 config.nice 」というファイルに、記録されているので、それで確認しましょう。

[root@localhost ~]# cat /usr/local/src/php-4.4.3/config.nice
#! /bin/sh
#
# Created by configure

'./configure' \
'--with-apxs2=/usr/local/apache2/bin/apxs' \← 前回のオプション
"$@"

memo

現在、apache が稼動中であれば、phpinfo()でも確認できます。
手順は、このページの一番下の項目「 8. php の動作の確認 」で説明しています。

4. php4.4.4 にバージョンアップ

ここまでくれば、ただのインストールと同じ手順です。 普通にインストールしましょう。

新しいバージョンの php をダウンロードし、展開します。

[root@localhost ~]# cd /usr/local/src
[root@localhost src]# wget http://jp.php.net/get/php-4.4.4.tar.gz/from/this/mirror
--22:30:17--  http://jp.php.net/get/php-4.4.4.tar.gz/from/this/mirror
           => `mirror'
・・・

[root@localhost src]# tar zxvf php-4.4.4.tar.gz
・・・

[root@localhost src]# cd php-4.4.4

4-1. configure

configure スクリプトを実行します。 これを行う事により、システムに合わせたソースツリーが作成されます。

間違えないように、必要なオプションを指定しましょう。

[root@localhost php-4.4.4]# ./configure --with-apxs2=/usr/local/apache2/bin/apxs
・・・

↑オプションは追加したいものがあれば追加。特別な理由がないなら前回と同じオプションを指定した方が無難。

4-2. make

make コマンドにより、ソースをコンパイルします。

[root@localhost php-4.4.4]# make
・・・

4-3. make install

コンパイルしたファイル群を、インストールします。

[root@localhost php-4.4.4]# make install
・・・

5. 必要があれば php.ini 編集

バージョンアップがセキュリティパッチだけとか、前のバージョンの時と動作が変わらないとかならphp.ini の編集とかいりません。
必要なら調整しましょう。

6. apache 再起動

後は、apache を再起動し新しい php を反映させれば終了です。

[root@localhost php-4.4.4]# /usr/local/apache2/bin/apachectl configtest

↑ 確認。「Syntax OK」が出れば設定ミスなし。

[root@localhost php-4.4.4]# /usr/local/apache2/bin/apachectl graceful
 もしくは
[root@localhost php-4.4.4]# /usr/local/apache2/bin/apachectl restart

7. php の動作の確認

php を再インストールしたら、ちゃんと動いているか確認しましょう。

[root@localhost php-4.4.4]# vi /usr/local/apache2/htdocs/phpinfo.php
<?php
    phpinfo();
?>

↑上記内容で保存し、ブラウザから確認します。 ファイルの置き場所は、apache から見える所です。 ドキュメントルート上(/usr/local/apache2/htdocs/)などに置きます。

ちゃんと表示されれば動作してます。

8. バージョンアップした php のバージョンの確認

最後にphp がちゃんとバージョンアップしているか確認しましょう。

[root@localhost php-4.4.4]# php -v
PHP 4.4.4 (cli) (built: Oct  7 2006 22:47:58) ← 4.4.3 から 4.4.4になっている事を確認。
Copyright (c) 1997-2006 The PHP Group
Zend Engine v1.3.0, Copyright (c) 1998-2004 Zend Technologies

ちゃんと変わっていればバージョンアップ成功です。

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